事実は小説よりイキナリ

さっそく店長にあれこれと希望を言って、バッサリ髪を切った。
私は毛髪が多いので、切られた髪を見ると三人分くらいのカツラができるんじゃないかと
思うほどである。

いよいよ仕上げに入り、キレイにセットしてもらった。
鏡に映る自分が、ワイルドで少し悪女っぽく見つめている。
（ナルシー入ってるなぁ）

「さっぱりしたでしょ？なかなか色っぽいですねー。」

え、そう？ホントに？やっぱり？
（社交辞令に気づけよー・・でも気持ちいい♪）


気分よくなったので、色気について語ってみよう。

日本舞踊では色気にも種類があるそうだ。

①色気・・・片手や半分広げた扇などを口の辺りに添え、色気ある風情を出す。

②両色気・・・片手で片袖を持ち、口の辺りに添える。

③綾色気・・・両手を交差させ、口のそばに添える。

④組み指色気・・・指を組んだ両手を立てて、口の辺に添える。

⑤膝色気・・・指をもう一方の手で握り、そらして膝に置き、色気のある風情を出す。

⑥武者色気・・・扇を開いて、上の部分を口の辺りに添える。

以上六種の色気を見てみると、うち五つが口の近くに扇や手がきている。
そういうしぐさは、当惑していたり不安なことがあったりする時によく出るものだ。

広辞苑で「色気」とは、「異性の気を引く性的魅力」と」とあったが、実際には
揺れ動く女心を指すのではないだろうか。
ナイーブになっている女性を見ると、男性も憎からず思い、ついつい・・・。

でも私は、「色気」とは出すものではなく「感じる」ものだと思っている。
相手が何も感じなければ単なるぶりっ子で終わるのだ。

以前は私もフェロモン垂れ流ししている、（要は色っぽい）と言われたこともあったが、
最近はエロモンになっているかもしれない。。